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いまだ住所不定の山本太郎氏が借地借家法改正に取り組んだら

品川駅前で街頭演説をする「れいわ新選組」の山本太郎代表(時事通信フォト)

 ポイントの2つ目は、連帯保証人。もし家賃の不払いが続いた場合、大家はその支払いを連帯保証人に請求することになる。そのときにちゃんと対応できる保証人であるかどうか。

 ポイント3つ目は、入居希望者の人柄だ。簡単に言えば、入居後、近隣住人とトラブルを起こすような人ではないかどうか。このポイントでも、山本氏は不利かもしれない。彼自身は好人物だとしても、前述したように、職業上、騒動の渦中の人になる可能性がある。本人が悪くなくても、トラブルが発生する可能性の高い人、と見なされやすいであろう。

 このように見ていくと、賃貸物件を借りるのもずいぶん大変なことのように思えてくる。実際は、入居の希望条件を広げれば、そんなに審査に落ち続けることはないのだが、山本氏の場合は、やはり「普通の人ではない」ため、なかなか難しいことになっていそうだ。

 その難しさは、入居する側ではなく、受け入れる大家の側から考えてみるとわかりやすい。基本的に大家は、家賃を滞りなく払ってくれ、トラブルを起こさず平穏に暮らしてくれる入居者を望んでいる。とにかく無難を好む。

 公務員や大企業の正社員などは、入居審査をなんなくパスすることが多いが、これは収入の安定性が高いからだけではなく、ポイント3の人柄の見分けとしても有効だからだ。公の仕事に就いている人、誰でも知っているような大きな有名企業に勤めている人ならば、「めったなことは起こさないだろう」と推測できる。あくまで一般論で、印象論でもあるのだけれど、そういう安全な生き方をしている人だから公務員や大企業社員をやっていけている、と大家側は安心できるのだ。

 その点、フリーターや派遣社員などの非正規雇用者の審査は厳しく行われやすい。筆者の生業であるフリーライターなどはもっと厳しく見られる。収入の安定性はフリーター以下だし、人柄も癖の強いタイプが多い。要するに、面倒くさいやつが実際に多いし、外からのイメージは実際以上に良くない。世間一般の「普通」から遠いところに位置している人ほど、入居者としての評価は低くなりがちだ。

 この件、フリーライターの私は忸怩たる思いがあるのだが、同時に、大家側の気持ちもわかるところがある。もし何かのトラブルが発生した場合、公務員や大企業正社員は世間の目を気にするからスムーズにコトが解決しそうだが、どこにも所属せず、何を考えているかも未知数なフリーライターなどはどういう態度で対してくるか、読めない部分が大きい。

 そして、実際にトラブルが発生してしまった場合、もっとも大変になるのは大家のほうなのだ。入居審査の段階では圧倒的に大家側に権限がある。しかし、一度、賃貸借契約を締結したら、こんどは借り主である入居者のほうが借地借家法で強く保護されることになる。

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