ただし、「100年に1度の変革期」といわれる自動車業界において、今後も“良好な関係”が続くとは限らないとの見方もある。経済ジャーナリストの有森隆氏が指摘する。
「来年はスズキの創立100周年、鈴木修会長も90歳を迎えます。そうした節目を機に、修会長が一線を退くという説がスズキの社内を駆け巡っている。そうなれば、章男社長が考えを変える可能性は十分あり得る。スズキとの資本提携はインド市場に強いというメリットで実現したが、現にスズキの“弱み”である自動運転技術の分野では、ソフトバンクと共同出資会社『MONET』を設立するなど“仲間作り”の手を業界外に広げているのです」
両社の“蜜月”はいつまで続くのか。
※週刊ポスト2019年9月20・27日号