●塩でもむ
きゅうりも塩でもんでから冷凍保存
きゅうりやキャベツ、大根など、水分が多く冷凍保存に向かないとされている野菜も、塩を使って余分な水分を抜くことで冷凍保存ができる。炒め物やスープにそのまま入れたり、解凍して和え物やサラダにするのもおすすめだ。ただし、生で食べる場合は2週間以内に使い切ること。
・適する主な食材
きゅうり、にんじん、かぶ、セロリ、玉ねぎ、なす、大根、キャベツ、白菜など
【1】薄切りまたは千切りにした野菜に重量の1%の塩をふる。塩が全体に行き渡るように、やさしく混ぜ、5分ほどおく。
【2】野菜がしんなりして水気が出てきたら、両手で挟んで軽くもみ、水気を絞る。力を入れすぎないようにすること。
【3】きゅうりは1本ずつ、大根やキャベツなどは100gずつなど、使いやすい分量ずつラップに包んでから、冷凍用保存袋に平らにして入れる。ストローを入れ、袋の空気を抜いてから閉じて冷凍庫へ。使いたい分だけ取り出して解凍する。
●塩をふる
ひき肉は冷凍する前に、袋の上から菜箸で“小分け”に
肉や切り身魚はそのまま冷凍すると、たんぱく質や脂質が変質し、風味が落ちやすい。塩をふることで劣化が抑えられ、下味がついて旨みも増す。厚切り肉や脂の多い肉などは、塩分が行き渡りにくいので塩を1.5%程度に。この方法で冷凍保存した肉や魚は焼き、煮込み、揚げ物などさまざまな料理に使える(ただし、切り身を煮魚にする時だけ、塩ゆで処理をする)。
・適する主な食材
鶏肉、豚肉、牛肉、切り身魚(ぶり、鮭など/煮魚以外の調理をする場合)、すりおろした長いも、果肉をペースト状かサイコロ状にしたアボカドなど
【1】食材の重量の1%の塩を全体にまんべんなくふり、約5分おく。薄切り肉やこま切れ肉、ひき肉はバラさずに重ねたまま塩をふる。出てきた水分はキッチンペーパーなどで吸い取る。
【2】薄切り肉やこま切れ肉は、使いやすい分量ずつラップに包んでおく。冷凍用保存袋に重ならないように入れ、塩が食材の表面全体に行き渡るよう、袋の上から軽く押さえてなじませる。ひき肉は冷凍する前に、袋の上から菜箸を押しつけて、使いやすい分量ずつ小分けしておくと解凍時に手で割って使いやすい。
【3】ストローを入れて袋の空気を抜いてから閉じ、冷凍庫へ。
●塩水に漬ける
丸ごと1匹を塩水に漬けて冷凍保存
丸ごと1尾の魚やいかなどの魚介は新鮮なうちに表面をよく洗い、内臓やうろこ、ゼイゴをつけたまま冷凍保存する。1%の塩水を食材がひたる量用意し、その中に魚介を入れる。内臓を取り除いて塩水につけると水っぽくなるので、下処理された魚の場合は切り身魚と同様、塩をふって保存を。この方法で保存すると2週間は刺し身などの生で食べられる。
・適する主な食材
丸ごと1尾の魚(いわし、あじ、さんまなど)、いか、あさりなどの貝類(砂出しして、殻をこすり洗いしたもの)など
【1】尾頭付きの魚やいかは、内臓やゼイゴ、うろこをつけたまま、表面を洗う。
【2】濃度1%の塩水を作る(500ccの水の場合、塩は5g)。
【3】塩水を冷凍用保存袋に入れ、魚介を入れる。魚介が塩水でひたひたになる状態で平らに置き、ストローを入れて袋の空気を抜いてから閉じ、冷凍庫へ。
イラスト/うえだのぶ
※女性セブン2019年10月24日号