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水どう名物D・藤村忠寿氏 「YouTuberになって考えたこと」

佐賀の人気ユーチューバーと釣りを楽しんだ藤村忠寿氏(右)と嬉野雅道氏

佐賀の人気ユーチューバーと釣りを楽しんだ藤村忠寿氏(右)と嬉野雅道氏

 でもこの10か月で僕らは、テレビでは知り得なかったことを知り、テレビでは出会えなかった人たちと話をする機会に恵まれて、いつしかユーチューバーに対する邪心がふんわりと消えていきました。

 佐賀に「釣りよかでしょう」という人気ユーチューバーのグループがいます。そのネーミングから推察できるように、彼らは『水曜どうでしょう』のファンでした。そんなつながりから先日、僕らは彼らの住む佐賀を訪れました。

「いやぁー、緊張します! 初めまして!」と、彼らは遠来から来たおじさんたちに最大限の敬意を払い、「水曜どうでしょうがユーチューバーに与えた影響は計り知れないです」「水曜どうでしょうは20年前からすでにユーチューバーをやっていたんです」と、最高に良い気分にさせてくれました。

 そして、美しい沿岸風景が広がる海に船を出してくれて、一緒に釣りをしました。彼らが釣竿を用意し、針が根掛かりすれば「どうぞコレ使ってください」と自分の竿を差し出して、僕らに一匹でも多く魚を釣らせようと奮闘してくれました。

 僕らの釣果は芳しくなかったけれど、他の釣り人が「釣りよかさん、コレ持ってって」と魚を分けてくれました。釣り船屋のおばちゃんは「コレ珍しい貝だから食べてみて」と新鮮な貝をお裾分けしてくれました。

「キミらは愛されてるなぁ」と、おじさんたちは感心しきり。そんな豊かな海の幸を「釣りよかハウス」なる彼らのアジトに持ち込んで、彼ら自身が見事な包丁さばきで調理してくれました。

「キミらすごい料理人じゃん!」とおじさんたちは感嘆しきり。「鍋にするから白菜とってきて」「分かった」とメンバーが出て行くのについて行くと、そこには自分たちで育てている野菜畑がありました。「キミら、ホントすごいなぁ」とおじさんたちは感動するばかり。立派な床の間がある和室で宴会。聞けば古い農家を自分たちでリフォームしたそうで、そんな彼らの日常を動画にして毎日上げているそうです。

「うっ、なんだよこれ! うまっ!」と、並んだ料理を口にするたびに雄叫びを上げるおじさんたちの姿を見て、彼らは「今日はホント楽しかったー! また絶対に来て下さい!」と満面の笑顔で答えてくれました。そんな彼らの笑顔を見て、佐賀生まれの嬉野さんが感極まってこう言いました。

「オレ、初めて佐賀がいいとこだと思った。キミらは佐賀の救世主だよ」

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