肝心の価格だが、昨今、上級グレードともなると200万円オーバーとなる軽自動車も珍しくない中、新型ハスラーは、NA2WDのベーシックモデルで136万5100円(消費税込み)からと、かなり頑張っている。
また、拡販上、旧型モデル以上に力が入ると思われるターボ車は、ベーシックなGタイプの2WDが145万9700円から、LEDヘッドランプやフォグランプ、アルミホイール、本革巻きステアリングホイール、6スピーカーなど上級モデルのXタイプの2WDで161万2600円だ。
これに、旧型で人気となった2トーンカラー仕様車のメーカーオプション、4万4000円を加えると消費税込みで165万6600円となる。ただし、旧型よりモノトーンカラーが映えるボクシーな車体になっていることから、旧型比で、モノトーン車の販売比率も上がる想定をしているようだ。
ハスラーに強力なライバル登場(ダイハツ・タフトコンセプト)
新型ハスラーに対し、同じようなスクエアフォルムの軽クロスオーバーSUVという“刺客”を、半年後の2020年央にも送り込むのがライバルのダイハツだ。それが、2020年1月10日から幕張メッセで開催される「東京オートサロン」に出品予定の「タフト コンセプト」である。コンセプトとはいっても、ほぼ市販車そのままと考えていいようで、全高は1630mmと新型ハスラーより50mm低く、より精悍なイメージを醸し出す。
前出のスズキ・竹中氏は、ライバル登場にも動じず、こう自信をのぞかせる。
「軽ワゴンとSUVの融合によって、我々はハスラーという新たなカテゴリーを作ったと考えているので、それを確たるものにする。まだまだ軽のSUVは伸びしろがあると思っており、その主役であり続けていきたい。新型ハスラーは、ハイトワゴンの室内居住空間求める人にも受け入れられると考えています」
新型ハスラーの月販販売目標が6000台というのはやや控えめな数字に映るが、まずは納車待ちを極力少なくし、販売を安定軌道に乗せたところでライバル車を迎え撃つことになる。
ダイハツ「タフトコンセプト」の室内空間