来秋以降、減税によって仮にビール回帰が起こってくれば、ビールの構成比が高いアサヒとサッポロには追い風となる。一方、ビール、発泡酒、第3のビールのバランス型のキリン、第3のビール比率が高いサントリーは、第3のビールが増税後に落ち込んでも、そこから流れるであろうRTD分野で2強を形成しているだけに、酒類事業トータルで見れば「行って来い」ぐらいではないか。
年明け1月8日、9日の両日で、ビールメーカー4社は五月雨式に事業方針説明会を開き、戦略や考え方、新商品やその投入時期などを明らかにする。ビール類市場激変前夜の2020年、消費者の支持を最も集めるのは、果たしてどのメーカーになるだろうか。
●文/河野圭祐(経済ジャーナリスト)