『葛飾立志篇』では寅さんと礼子の出会いの場面が好きです。喫茶店で声を掛けた礼子が、とらやに下宿していることがわかり、礼子に「お兄様」とにっこり微笑まれると、もう有頂天。“また始まるな”と思うんです。結局振られることがわかっていても、何度でも観てしまいます。
【葛飾立志篇・あらすじ】御前様の姪で、大学助手の美しき礼子がとらやに下宿し、寅次郎は一目惚れ。礼子の気を引こうと、礼子に家庭教師になってもらい、猛勉強を始める。やがて礼子の師である教授も礼子を思慕していることを知り、自ら身を引く。だが、教授も礼子に振られてしまう。
●こしなか・しろう/プロレスラー。1958年生まれ。
※週刊ポスト2020年1月3・10日号