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βカロテン、摂取しすぎて発がんリスク高まると専門家見解も

βカロテンの摂り過ぎはがんリスクを高める(写真/アフロ)

 日本人の死因ナンバー1の「がん」。60代頃から、男女ともに急激にがん罹患率が上昇する。

 米ハーバード大学がん予防センターによると、発がん要因のトップは「喫煙」と「食事」でそれぞれ30%を占め、「運動不足」と「職業(不規則な生活やストレスも含む)」はそれぞれ5%で、日々の生活習慣が大きな要因だ。その一方で「遺伝」は5%に過ぎない。逆に言えば、食べ物や生活習慣に気をつければ、がんリスクを低減できるということだ。

◆肺がんリスクが倍になるβカロテン

 忙しい現代人は、仕事や家事、子育てに追われて質のよい食事を摂れる時の方が少ない。そんな時に頼りになるのがサプリメントだ。だが、たくさんのめばよいものでもなさそうだ。

 その1つが「βカロテン」。野菜不足を補いたいと摂取する人が多く、皮膚や粘膜の健康を維持し、抗酸化作用があるといわれているが、逆に発がんリスクを高めるという研究がある。

 米ミシガン大学が男性喫煙者を追跡調査した結果、毎日20mgのβカロテンのサプリメントを摂取すると、肺がんのリスクが最大30%増加することが判明した。これは男性喫煙者のみを対象にした研究だが、秋津医院院長の秋津壽男さんは、非喫煙女性でも摂りすぎると同様の問題が起きる可能性があると話す。

「βカロテンは、体内でビタミンAに変換されて蓄積され、過剰に摂取すると、肝障害や肝臓がんの原因になりうる。過剰なビタミンAが肺がんに関係する可能性も否定できません」

 同じビタミンでも、さらに高リスクなのが「ビタミンB群」だ。ビタミンB6とB12は活力増進の効果があるとされるが、米オハイオ州立大学総合がんセンターが実施した調査によると、サプリメントでビタミンB6を毎日20mg摂取していた人は82%、B12を毎日55マイクロg摂取していた人は98%、肺がんリスクが上昇した。

 ノルウェーのホークランド大学病院の研究でも、心疾患の患者6837人に対する治療で、葉酸とビタミンB12を投与された人は、肺がんを主とする発がん率が21%、がんによる死亡率が38%上昇した。葉酸は細胞分裂を促進する働きがあるため、がん患者の場合はがん細胞の増殖を促している可能性が指摘される。

 一方、同じビタミンでもビタミンCはがんリスクを低下させる。米ボストン在住の内科医、大西睦子さんはこう言う。

「米アイオワ大学は大量のビタミンCを投与すると、がん細胞の増殖を抑えられることを突き止めました。ビタミンCが生成する活性酸素には、がん細胞だけを選択的に叩くメカニズムがあるとのこと。

 ビタミンCは水に溶けやすいため、不要な分は体外に排出され、副作用もほとんどありません。人間は体内でビタミンCを合成できないので、オレンジやレモンなどの柑橘類や、ピーマン、ブロッコリーなどの野菜から、日々適量のビタミンCを摂取するよう心掛けましょう」

※女性セブン2020年1月2・9日号

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