骨粗鬆症の人は骨を強くするために魚を食べようと考えるかもしれないが、薬を服用している場合は注意したい。
「魚やキノコなどビタミンDを多く含む食材と、骨粗鬆症薬の活性型ビタミンD3製剤を同時に摂取すると、血液中のカルシウムが増えすぎて高カルシウム血症になる危険性があります。高カルシウム血症は最初に消化管の不調や喉の渇き、多尿が生じて、重症化すると錯乱、昏睡にいたることがあります」(長澤氏)
薬の種類にかかわらず、原則として避けたいのが、アルコールと薬の組み合わせである。
「多くの風邪薬にあてはまるアセトアミノフェン系の解熱鎮痛剤とアルコールを組み合わせると、薬が効きすぎるうえに酔いが強く回って、下痢や腹痛の副作用が出やすくなります。また血管拡張作用のある強心薬と組み合わせると薬の効果が強まり、低血圧や失神を引き起こす怖れがあります」(長澤氏)
炭酸飲料にも注意したい。
「炭酸飲料の多くはpH2.5~2.9の酸性です。アスピリン系の解熱鎮痛剤は強酸性の胃で溶けるよう設計されていますが、pH2.5の炭酸飲料で服用した場合、水で服用した場合よりも吸収が悪くなり、薬の効果が減少します」(長澤氏)