「もともと、学校の中でも突き抜けて成績がよかったわけでもなく、むしろ中2の時にモチベーションを失って、学年ビリに近いところまで落ちてしまったこともありました。だけど、中3の時に学校の海外研修プログラムの一環で訪れたハーバード大学の様子に感銘を受け、そこから『何としてでも海外の大学に行きたい』と思うようになり、勉強するようになりました。その過程でミネルバ大学のことを知り、カリキュラムを調べると自分の求めていたものが詰まっていた。“ここしかない”と思ったのが高校2年の終わり頃でした」(梅澤さん)
この「ここしかない」という気持ちは入学後さらに強くなった。
「もうこの大学以外にいることが想像できません。授業では常に『きみはどう考えるか』という質問が飛んでくる緊張感がありますし、授業はすべて録画されて、後から発言に対してのフィードバックもある。
知識ではなく、世界で起きている問題をどうとらえているか、問題を細分化する力を伸ばそうとしてくれます。80か国から集まったクラスメートたちは多種多様な文化や価値観を持つ一方で、新しいことや自分のやりたいことに人の目を気にせず飛び込んでいけるような勇気と情熱があることが、共通している。
勉強においてはもちろん、生活面でも面白いアイディアを思いついたらすぐに実行に移します。授業はオンラインですが、学生同士の交流も盛んです。サンフランシスコには日本人が経営するラーメン屋さんが少ないため、『クラスメートに本場の味を』とチャイナタウンで豚骨や鶏ガラを買い集め、一からスープを作ってふるまったこともありました」(梅澤さん)
山本さんは彼らをこう評する。