厚底は市民ランナーからも人気(写真/共同通信社)
1980年代にNBAデビューしたマイケル・ジョーダンと契約したナイキは、『エア・ジョーダン1』を開発。ところが、NBAは「赤と黒のデザインが規定違反」だとして着用を禁止し、履いた場合は毎試合、罰金を科すとした。
しかし、ナイキはそれを逆手にとり、罰金を肩代わりしてジョーダンに毎試合履かせたとされ、さらにCMで「NBAは君たちが(エア・ジョーダンを)履くことは禁じられない」と宣伝し、世界的な超大ヒット商品を生んだのだ。
今回の厚底規制騒動も「世界陸連が使用禁止にするほど速く走れる靴」という印象を世界に拡散している側面もある。
誰が本当の勝者になるのか。一筋縄ではいかない騒動はまだ続きそうだ。
※週刊ポスト2020年2月7日号