ドライブレコーダーは種類によってこんなに違う
「モニターにはいつも映っていたのに……ドラレコの故障かと修理に出したら、機械は壊れていませんでした」
前出・大慈彌氏によれば、これもよくあるトラブルなのだという。
「ドラレコで使用するSDカードは、デジタルカメラなど他の電子機器と同じものです。でも車内は環境が違う。
デジカメを真夏の車内に何日も置きっぱなしにする人はいないと思いますが、ドラレコのSDカードは挿しっぱなしなので、炎天下や極寒の状態で何日も放置されているのと同じです。その上、運転するたびに録画と上書きを繰り返すので、一枚のカードは半年くらいで寿命がくると思ってもらったほうが安全です」
少し面倒でも、月に一度は録画データを確認し、SDカードの不具合をチェックする習慣をつけたい。
2017年6月に世間を騒がせた東名高速道路のあおり運転事故以降、運転者の身を守るためのツールとして、ドラレコの売れ行きは急激に伸びた。
ドライブレコーダー協議会の統計によれば、2017年度の第2四半期には約43万台だったドラレコの出荷数は、昨年の第2四半期には約132万台にまで膨れあがっている。だが、その一方、ドラレコを設置しただけで安心してしまい、事故が起きてから初めて、その“落とし穴”に戸惑う人々がいることも事実なのである。
※週刊ポスト2020年2月14日号