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マスク不足! だが「新型肺炎予防にはマスクより手洗い消毒」

マスクを買い込む人も(写真/AFP=時事)

 日本各地のコンビニやドラッグストアから「マスク」が消え始めている。都内の大型ドラッグストアでは、箱入りのマスクを抱えてレジに並ぶ中国人観光客の姿があった。

「日本製の高機能マスクをお土産に持って帰りたい」──そうした個人の購入量の増加もさることながら、日本人の中にも“個人で使うとは思えないほどの大量購入者”がいた。

 ネットオークションサイトやフリマアプリに、定価の2~3倍の値段でマスクを出品する「転売ヤー」だ。

 彼らは「新型肺炎」「入手困難」などの表示をつけ、60枚入りの使い捨て不織布マスクを10箱で1万2000円、100円ショップの30枚入りマスクを50箱で1万5000円などの高額で転売している。

 人々の不安につけ込む悪質なやり口に転がされないよう、「新型コロナウイルスへのマスク予防の有効性」を確認しておきたい。順天堂大学大学院医学研究科の堀賢教授(感染制御科学)が指摘する。

「市販されている一般的なマスクでは、どんなに上手に装着しても鼻、頬、顎の隙間からウイルスが入ってしまうため、予防効果は期待できません。むしろ新型コロナウイルスは、ウイルスが付着した指先で目や鼻、口などの粘膜を触ることで感染することが多いと考えられるため、マスクではなく手洗い、アルコール消毒のほうが予防に有効です」

 予防のために高額を出してでもマスクを購入したいと考えている人は、一歩立ち止まって冷静に判断したほうがいい。

※週刊ポスト2020年2月14日号

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