「お母さんたちからは“いつおっぱいをやめればいいの?”という声もよく耳にします。まわりから、“1才を超えたのにまだ母乳をあげているの?”と言われて落ち込む人も多いです」
以前は“長く母乳を与えていると自立心のない子供に育つ”とまでいわれていたが、HISAKOさんは「まったく根拠のない話」と言う。
「子供にとっておっぱいは心のよりどころ。卒乳は目指すものではなく結果論。あくまでも子供が自ら“もうおっぱいがなくても大丈夫”と、感情のコントロールができるタイミングで行うのがベストです。WHO(世界保健機関)では離乳食と併せて最低でも2年以上母乳を与え続けることを推奨しています」
日本でも、かつての厚労省の指導では1才からの断乳をすすめていたが現在では、母子健康手帳から断乳という言葉が削除されている。
「とはいえ、2人目がほしい場合、仕事の復帰、どうしても授乳を続けるのがつらい時などは断乳を選択する必要もあります。目安としては、歩ける、歯が生えそろう、言葉が出始めて大人の言うことがある程度理解できるようになった頃。子供の心と体に負担をかけない断乳が可能な時期です」
また、母乳育児の完了は母親にとってもターニングポイント。『助産院ばぶばぶ』では、母子が共に次のステージへとステップアップする前向きな捉え方を意識づけるようアドバイスを行っている。
「“私のせいでごめんね”と後ろ向きに考えているとネガティブな思いが子供に伝わってしまいますから、2人で力を合わせよう!という気持ちを子供に話してあげましょう。大切なのはお母さんの笑顔です」
※女性セブン2020年2月20日号