昨季の世界選手権、今季のグランプリファイナルと、ライバルのネイサン・チェン(米国)に敗れて優勝を逃した羽生。今回の決断は、フィギュア関係者の間で「最後に伝説のプログラムを披露して引退する気か」とも囁かれたという。ベテラン記者が語る。
「これまで真っ向勝負で挑んできたチャンピオンらしからぬ選択だと否定的な声もあがっています。戻したプログラムは平昌五輪の前にも滑っていて、SPは通算4季目、フリーも3季目の再演になる。新しい演目に挑戦して進化を見せる他の選手に比べ、演技の幅が狭いとも受け取られかねない。そんな“なりふり構わない”博打に出てまでも、3月の世界選手権で対決するネイサンに勝ちたいという覚悟なのでしょう」
まだトップをユヅるつもりはないようだ。
※週刊ポスト2020年2月21日号