国際情報

武漢で12月に警告発した医師8人、「デマ流布」で一時拘束

コロナの猛威は止まらない

 今回の新型肺炎騒動では感染の初期対応の不備が指摘されているが、その一因となった湖北省武漢市当局の情報統制の実態が徐々に明らかになっている。すでに、昨年末時点で、武漢市の医師が新型コロナウイルスの実態を把握しており、SNS「微博(ウェイボー)」で情報を提示していたという。だが、事実の発覚を恐れた当局が「デマを流した」などとして、これらの情報を共有していた医師8人を一時身柄拘束するなどして、情報の拡散を阻止していたことが分かった。中国紙『北京青年報』が報じた。

 8人の医師のうちの一人は同紙の取材に対して、昨年12月30日午後5時半ごろ、風邪のような症状で運び込まれた患者から、病原体として新型のコロナウイルスを発見。他の医師仲間に対して、SNSのチャット機能で、病原体検査結果の写真とともに「華南海鮮市場でSARS(重症急性呼吸器症候群)の感染者7人が確認された」と投稿した。華南海鮮市場は新型コロナウイルスの最初の発生現場とされる。

 他の医師も「一家3人がSARSに感染した」などの情報を投稿したことから、情報が拡散し、武漢市公安当局が医師8人の身柄を拘束したという。これについて、中国国営中央テレビ局(CCTV)は「武漢市公安当局が『デマ』を流した8人に対して法に従って処罰を行なったと発表した」と報じている。

 その後、新型コロナウイルスの情報に関する報道はタブーとなり、患者を診察した医療関係者は実態を知りながら、事実を隠蔽し、治療せざるを得なくなったという。

関連記事

トピックス

山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン
幼少の頃から、愛子さまにとって「世界平和」は身近で壮大な願い(2025年6月、沖縄県・那覇市。撮影/JMPA)
《愛子さまが11月にご訪問》ラオスでの日本人男性による児童買春について現地日本大使館が厳しく警告「日本警察は積極的な事件化に努めている」 
女性セブン
女優・遠野なぎこの自宅マンションから身元不明の遺体が見つかってから1週間が経った(右・ブログより)
《上の部屋からロープが垂れ下がり…》遠野なぎこ、マンション住民が証言「近日中に特殊清掃が入る」遺体発見現場のポストは“パンパン”のまま 1週間経つも身元が発表されない理由
NEWSポストセブン