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2020.02.16 07:00  女性セブン

認知症母からの電話に一喜一憂 つながったときには用件忘れ…

 そう電話してきたのは年明け、東京が急に寒くなった日。支離滅裂だがゾッとした。 

 翌日も冷たい雨。また母からの着信を見て、息をのんだ。

「もしもし、私ね、管理人に監視されているの」と低い声。
「なぜそう思うの?」
「うーん…あれ? なんで電話したんだっけ? ちょっと待って」 

 母の声が遠ざかり、部屋をウロウロする音が。母の哀れに、私の心もざわついた。

「もしもし? Nちゃん? 用事ができたから切るわね」

 戻ってきた母の声は、まだか細いままだった。

◆晴天の下で脳内の霧も吹き飛んだ!

 その翌日は通院日。朝から雲ひとつなく晴れ上がった。私の中ではまだ、前日の母の不穏に凹む気持ちを引きずっていたが、ここ数年の経験から、カラリと晴れると母は元気になることも心得ていた。

 迎えに行くと、やはり母の顔はスッキリ。服も自分で選んだが、季節相応で悪くない。なんと口紅までつけている。

「悪いわね、忙しいのに」と、いつもの愛想も復活していた。

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