体調が悪くなったら、とりあえず病院に行く──なんていう人も多いだろう。しかし、それではベストな治療をしてもらえないということも少なくない。患者と医師との“当たり前”には思いのほか、ギャップがあるのだ。
まず重要なのが、すべてを医師任せにしないこと。自分の既往歴や症状などは、しっかりと説明できるようにしておくことが、ベストな治療を受けるために必要なのだ。現役外科医の山本健人さんはこう話す。
「問診で大切なのは、病状の説明と既往歴です。口頭での説明が難しければ『お薬手帳』を持参してください」
「お薬手帳」を見れば、これまでにどのような病気を治療してきたのかが正確にわかるからだ。患者自身が忘れている病気までわかるのが大きなメリットだという。「お薬手帳」を持っていない場合は、のんでいる薬を持参するか、覚えている限りの既往歴をメモして医師に渡そう。
◆軽症なのに救急車や救急外来を使うとデメリットの方が大きい
救急車をタクシー代わりに使う軽症者が多いが、患者へのデメリットが大きい。遠方の病院に搬送され、交通費が高くついたり、軽い病気なら治療も応急処置なので、外来に再度通う必要が。救急車は重症患者のためと肝に銘じよう。
イラスト/ユキミ
※女性セブン2020年3月5日号