プロの世界を夢見てスポーツに打ち込む子供たち。ただし、少年スポーツの世界では、プロのルールにはない「禁止事項」が数多く存在する。今年1月に全日本軟式野球連盟が「盗塁規制」を提案して議論が巻き起こっているが、少年野球では団体ごとに投手に対しても様々な制限がある。
たとえば小学生の軟式野球のリーグは「変化球禁止」。硬式野球ではボーイズリーグが「変化球禁止」で、リトルリーグが「変化球可」となっている。
これが国際大会となると、また扱いが異なる。軟式のアジア大会と硬式のW杯が1年おきに開催されているが、どちらも「カーブのみ可」だ。現在は侍ジャパンU-12代表監督の仁志敏久氏がいう。
「私は両大会で監督を務めていますが、国際大会の審判は、カーブなのかスライダーなのか、ストレートなのかツーシームなのか、見分けがついていない。フォークを投げてもわからないと思います。変化球は“何でもアリ”が実情です。個人的には、小学生は怪我のリスクがあるので変化球を投げない方がいいと思っていて、禁止にしてもいいと考えています」
※週刊ポスト2020年3月20日号