ライフ

外出自粛でも動画で名作を鑑賞できる「ネット美術館」7選

 全国各地の美術館は展覧会の延期・中止や休館という苦渋の決断を下す一方で、動画のネット無料配信で趣向を凝らした新たな美術鑑賞の醍醐味を美術ファンに届けている。自宅に居ながらにして名作名画を心ゆくまで堪能してほしい。

【ポーラ美術館(神奈川)】日本女性の装いの変化を美人画で辿る

神奈川県のポーラ美術館

 日本の洋画家の重鎮である岡田三郎助の作品を中心に、明治から昭和初期に急速に洋装化していく女性の装いをテーマに、絵画や化粧用具などを展示。近代美術や化粧関係の専門家がそれぞれの観点から解説する。オープニングで見るからに緊張していた解説者が、次第に気持ちがほぐれ口調が滑らかになっていく。最後には「ぜひ2回は来て!」とアピールするなど、人間味溢れる和やかな雰囲気で美術や衣装、社会風俗の歴史を学ぶことができる。

『湖水と女』村山槐多(かいた)作60.8×45.9センチ/ポーラ美術館蔵

『モダン美人誕生 岡田三郎助と近代のよそおい』展
※2019年3月17日に終了した展覧会の動画
美術館情報/2002年開館。ガラスをふんだんに使った建造物が目印。印象派の絵画を中心に約1万点を収蔵するほか、四季折々の自然が楽しめる遊歩道も

【三菱一号館美術館(東京)】撮影スタッフの注文あり、猫談義ありのハプニング美術鑑賞

三菱一号館美術館(東京)

 坂本龍一・矢野顕子夫妻の長女であるミュージシャン・坂本美雨を聞き手に、高橋明也館長が自ら解説する。次第に熱が入ると、撮影スタッフに「ポイントを絞らないと5時間コースになる」と指摘されたが、「いいじゃないのw」などの視聴者コメントで画面が埋め尽くされた。互いに猫好きであることがわかり、猫談義で脱線する一幕も。最後に坂本の最も印象に残った1点を再び観るために、鍵の閉まった展示室を大慌てで開けるハプニングも。

『マルセル・ルーランの肖像』フィンセント・ファン・ゴッホ作35.2×24.6センチ/油彩/カンヴァス /ファン・ゴッホ美術館蔵

『開館10周年記念 画家が見たこども展』
※6月7日まで開催予定の展覧会(臨時休業中)の動画
美術館情報/2010年開館。建築家ジョサイア・コンドルの設計を復元した赤煉瓦造が特徴

関連キーワード

関連記事

トピックス

田中圭
《田中圭が永野芽郁を招き入れた“別宅”》奥さんや子どもに迷惑かけられない…深酒後は元タレント妻に配慮して自宅回避の“家庭事情”
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告(中央)
《父・修被告よりわずかに軽い判決》母・浩子被告が浮かべていた“アルカイックスマイル”…札幌地裁は「執行猶予が妥当」【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
ラッパーとして活動する時期も(YouTubeより。現在は削除済み)
《川崎ストーカー死体遺棄事件》警察の対応に高まる批判 Googleマップに「臨港クズ警察署」、署の前で抗議の声があがり、機動隊が待機する事態に
NEWSポストセブン
ニセコアンヌプリは世界的なスキー場のある山としても知られている(時事通信フォト)
《じわじわ広がる中国バブル崩壊》建設費用踏み倒し、訪日観光客大量キャンセルに「泣くしかない」人たち「日本の話なんかどうでもいいと言われて唖然とした」
NEWSポストセブン
北海道札幌市にある建設会社「花井組」SNSでは社長が従業員に暴力を振るう動画が拡散されている(HPより、現在は削除済み)
《暴力動画拡散の花井組》 上半身裸で入れ墨を見せつけ、アウトロー漫画のLINEスタンプ…元従業員が明かした「ヤクザに強烈な憧れがある」 加害社長の素顔
NEWSポストセブン
筑波大学の入学式に出席された悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま入学から1か月、筑波大学で起こった変化 「棟に入るには学生証の提示」、出入りする関係業者にも「名札の装着、華美な服装は避けるよう指示」との証言
週刊ポスト
藤井聡太名人(時事通信フォト)
藤井聡太七冠が名人戦第2局で「AI評価値99%」から詰み筋ではない“守りの一手”を指した理由とは
NEWSポストセブン
趣里と父親である水谷豊
《趣里が結婚発表へ》父の水谷豊は“一切干渉しない”スタンス、愛情溢れる娘と設立した「新会社」の存在
NEWSポストセブン
米利休氏のTikTok「保証年収15万円」
東大卒でも〈年収15万円〉…廃業寸前ギリギリ米農家のリアルとは《寄せられた「月収ではなくて?」「もっとマシなウソをつけ」の声に反論》
NEWSポストセブン
SNS上で「ドバイ案件」が大騒動になっている(時事通信フォト)
《ドバイ“ヤギ案件”騒動の背景》美女や関係者が証言する「砂漠のテントで女性10人と性的パーティー」「5万米ドルで歯を抜かれたり、殴られたり」
NEWSポストセブン
“赤西軍団”と呼ばれる同年代グループ(2024年10月撮影)
《赤西仁と広瀬アリスの交際》2人を結びつけた“軍団”の結束「飲み友の山田孝之、松本潤が共通の知人」出会って3か月でペアリングの意気投合ぶり
NEWSポストセブン
田村容疑者のSNSのカバー画像
《目玉が入ったビンへの言葉がカギに》田村瑠奈の母・浩子被告、眼球見せられ「すごいね。」に有罪判決、裁判長が諭した“母親としての在り方”【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン