案外簡単だった。未知の事柄ができると小さな幸福感が胸に灯る。案ずるより産むが易し。年をとると、やる前から操作の複雑さを想像してしまい、失敗をおそれて手を出さないものである。それじゃいかん! アグレッシブにいこう。3連複軸1頭ながしなど、複雑なコードだって使いこなそう。

 そういえば……20年ほど前、携帯電話から新幹線や航空機のチケットを取った。出先からなんでもできて、便利だと感動したものだった。

 スマホ万能の時代、ガラケーで使える機能は縮小の一途をたどっているらしい。スマホじゃないと時代に乗り遅れる不安。そんな風潮に抗いたい気持ちも強いから、「ガラケーで馬券」なんて化石のようなシステムが機能することに感心する。

 とはいっても、我々の財布から金を吸いあげるのが目的である。1億総オケラ化を目論むJRAに敢然と挑むジェームズ・ボンド。その意気だ!

●すどう・やすたか 1999年、小説新潮長編新人賞を受賞して作家デビュー。調教助手を主人公にした『リボンステークス』の他、アメリカンフットボール、相撲、マラソンなど主にスポーツ小説を中心に発表してきた。「JRA重賞年鑑」にも毎年執筆。

※週刊ポスト2020年6月5日号

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