ビジネス

サンガリアの「12%缶酎ハイ」はなぜ店頭から消えたのか

安く酔えるが…(サンガリア社HPより)

 外出自粛で、家飲み需要が高まるなか、強い味方が「安く酔える」ストロング系酎ハイだ。各社、様々な商品を展開する一方で、アルコール度数は示し合わせたように「9%」まで。

 そうしたなか、その壁を超えた「12%」の商品があった。関西では「1、2、サンガリア」のCMでおなじみの日本サンガリアベバレッジカンパニーが販売する「スーパーストロングチューハイドライ」だ。2018年7月からローソンなどで販売され、値段は350ml缶で130円、500ml缶で165円と、他社の主力商品よりも安い。

「12%缶酎ハイは入荷すればすぐに売れる人気商品でしたが、最近は入荷がないですね。問い合わせも多いですよ」(大阪市内のローソン店員)

 実際に大阪市内のコンビニを探してみたが、見つけられず。サンガリア社のホームページには確かに掲載されているのだが……家飲み需要の拡大で生産が追いつかないのか。同社に問い合わせると、「終売商品になっています」(企画部)との回答が。終売に至った理由を尋ねてみると、「インパクトは大変ありましたが一過性のものでした。そこまで強いものを消費者が求めていないということなのかな……と。今後ですか? 今のところ未定です」と、なんとも歯切れのよくない説明。

“9%超え”の商品が少ない理由は、「10%の大台に乗ると、酒税法で安い税率が適用される『その他の発泡性酒類』を外れ、安く商品化するのが難しいから」(飲食業界関係者)と言われている。

“ストロング”にするにも限度がある?

※週刊ポスト2020年6月5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン