芸能

1980年代の「漫才ブーム」、仕掛け人が語る熱狂の舞台裏

『花王名人劇場』などお化け番組を数多く手掛けてきた澤田隆治さん

 お笑い芸人のメジャー化に貢献した『花王名人劇場』などお化け番組を数多く手掛けてきた澤田隆治氏(87)。1980年代の「漫才ブーム」の仕掛人が、当時の舞台裏を振り返る。

 * * *
 あの漫才ブームはたまたま。狙ったものではなく、関西テレビ(フジテレビ系)の『花王名人劇場』がゴールデンで視聴率を取ったことがきっかけでした。それまでは昼間のソフトだった演芸が、ゴールデン、それも日曜日の夜9時での成功。放送関係者に与えた衝撃は大きかった。

 あの時間帯は激戦でした。NHKの『日曜スペシャル』をはじめ、TBSの『日曜劇場』や日本テレビの『桃太郎侍』が高視聴率をあげるなか、フジテレビだけが弱かった時間帯だった。フジは連続ドラマをやっていたが、どうやっても視聴率が取れず、そこでバラエティ番組を提案した。スポンサーの花王はOKを出してくれたが、ドラマへの想いが強い関西テレビが納得しない。

 そこで『花王名人劇場』として森光子や山田五十鈴を起用したが、それでも視聴率が取れなかった。半年で打ち切りと見られていたが、番組の名付け親だった花王の専務から「いつになればお笑いをやるんだ」と聞かれ、年明け早々、番組に漫才を取り入れた。

 当初はベテランを使うつもりだったが思い切って若手を起用しました。当時、関西では横山やすし・西川きよし、東京では星セント・ルイスが頭ひとつ抜けていた。残り一組に東京へ移ったばかりの新人・B&Bを抜擢。この3組に漫才を1時間やらせました。

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
“もしトラ”リスクも…(写真/AFP=時事)
【緊迫する中東情勢】イラン・イスラエルの報復合戦、エスカレートすれば日本にも影響 “もしトラ”リスクが顕在化
週刊ポスト