国内

基準値10倍の農薬検出の中国産ニンジン 日本に出回っていた

コロナウイルスが検出された北京の新発地市場(写真/共同通信社)

 緊急事態宣言が明けて間もなく、「食の安全」をめぐる問題が発覚した。6月15日、厚労省は神戸と東京での検疫の結果、中国から輸入された生のニンジンから厚労省が定める残留農薬基準値を上回る農薬「トリアジメノール」が検出されたと公表した。食環境衛生研究所マーケティング部の丸橋大志氏が指摘する。

「トリアジメノールは、有機含窒素系の殺菌剤として使用されている農薬成分です。人に対する影響評価には特記すべきデータがありませんが、ラットの試験では経口投与で体への毒性が指摘されています」

 該当する「生鮮ニンジン」は、国内2つの業者が別々に輸入した。いずれも外食チェーンや食品メーカー、問屋を取引先とする会社だ。

 検査の結果、A社のニンジン(公表事案の輸入量は25.5トン)からは基準値の2倍、B社(同17トン)からは10倍のトリアジメノールが検出された。A社のニンジンが中国から日本に到着したのは5月21日、B社は5月27日だ。

 厚労省医薬・生活衛生局食品監視安全課輸入食品安全対策室の担当者が語る。

「どこにどれだけの数量が流通したのかは公表しておりませんが、一部が国内に流通したことは事実です」

 A社の担当者はノーコメントだったが、B社の担当者はこう語る。

「検査後に保健所や検疫所に報告して、倉庫の残りを廃棄しました。出荷したものが市場に出回った可能性はありますが、『わかる範囲で全部回収して廃棄する』と届け出をしました」

野菜、魚介から飲料、加工品まで中国産「汚染食品」違反事例

※週刊ポスト2020年7月10・17日号

関連記事

トピックス

水原一平とAさん(球団公式カメラマンのジョン・スーフー氏のInstagramより)
「妻と会えない空白をギャンブルで埋めて…」激太りの水原一平が明かしていた“伴侶への想い” 誘惑の多い刑務所で自らを律する「妻との約束」
NEWSポストセブン
都内の日本料理店から出てきた2人
《交際6年で初2ショット》サッカー日本代表・南野拓実、柳ゆり菜と“もはや夫婦”なカップルコーデ「結婚ブーム」で機運高まる
NEWSポストセブン
福井放送局時代から地元人気が高かった大谷舞風アナ(NHKの公式ホームページより)
《和久田麻由子アナが辿った“エースルート”を進む》NHK入局4年で東京に移動『おはよう日本』キャスターを務める大谷舞風アナにかかる期待
週刊ポスト
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
《豊田市19歳女性刺殺》「家族に紹介するほど自慢の彼女だったのに…」安藤陸人容疑者の祖母が30分間悲しみの激白「バイト先のスーパーで千愛礼さんと一緒だった」
NEWSポストセブン
緊急入院していた木村文乃(時事通信フォト)
《女優・木村文乃(37)が緊急入院していた》フジ初主演ドラマ撮影中にイベント急きょ欠席 所属事務所は「入院は事実です」
NEWSポストセブン
2023年7月から『スシロー』のCMに出演していた笑福亭鶴瓶
《スシローCMから消えた笑福亭鶴瓶》「広告契約は6月末で満了」中居正広氏の「BBQパーティー」余波で受けた“屈辱の広告写真削除”から5カ月、激怒の契約更新拒否
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長》東洋大卒記者が卒業証明書を取ってみると…「ものの30分で受け取れた」「代理人でも申請可能」
NEWSポストセブン
オンカジ問題に揺れるフジ(時事通信)。右は鈴木善貴容疑者のSNSより
《フジテレビに蔓延するオンカジ問題》「死ぬ、というかもう死んでる」1億円以上をベットした敏腕プロデューサー逮捕で関係する局員らが戦々恐々 「SNS全削除」の社員も
NEWSポストセブン
ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《立ち漕ぎで疾走》キャンパスで悠仁さまが“ノーヘル自転車運転” 目撃者は「すぐ後ろからSPたちが自転車で追いかける姿が新鮮でした」
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン