「コロナ×こどもアンケート」第1回調査/国立成育医療研究センター調べ(2020年6月22日)より
◆受験生にも大きな影響が
心身への影響は、受験を控える都立高校3年生の女子生徒にも、抗えない焦燥感として降りかかる。
「休校中は模試もないので実力が測れず、自分だけ勉強が遅れているんじゃないかと、受験勉強への不安がありました。学習アプリで友達30人とつながって、競い合うように勉強をしていたら、1日14時間も勉強し続けていた日もあります」
それでも、登校開始となり、友達に会えるのがうれしいと明るく話してくれたが、その夜、事態は急変した。母親のCさんが言う。
「学校が始まってみると、周りは予想以上に勉強が進んでいると感じたらしく、一方の自分は、勉強してきたはずなのに、身についたという実感がもてない。そう言って、泣き出してしまいました。高校最後の年に、修学旅行も体育祭も、秋の文化祭まで中止になった。楽しみがすべてなくなり、いきなり受験勉強だけに放り込まれてしまったようでつらい」
加えて、昨年は今年度からセンター試験に代わり導入される大学入学共通テストが二転三転したうえ、コロナによる大幅な改造と、受験生は翻弄され続けている。
「中止になった行事ができるのなら、9月入学もいいなと思っていましたが、いまはただ受験を終わらせたいとしか思えません」(女子生徒)
京都に住む中学3年生の少年は、部活動の集大成の年に、終わり方を見失った。
「野球を始めて7年、一緒に戦ってきたチームメートと過ごす最後の年に、まさかの大会中止。息子はとても残念そうです。ただ、代替の大会が催されることが決まり、目標ができたことはありがたいですね」(母親のDさん)
つらいのは、みんな一緒といえばそれまでだが、その一言で片付けるには乱暴ではないか。子供にとっての3か月はあまりに貴重で、はたして休校が必要だったのか、問わずにいられない。第2波では科学的根拠に基づいた対処が求められる。
※女性セブン2020年7月23日号