キューバ社会の底辺と大衆はプロレタリアートで構成されており、工場労働者、農業労働者、看護師、教師、清掃員などの社会を維持するために必要な様々な仕事に従事している。彼らの平均月給はわずか25米ドル(約2700円)であり、副業をしなければ生活できない。彼らの生活は、技能を発達させることにはなっても、文化的に豊かであるとは言えない。それはマルクス主義の必然的な副産物であり、結果として彼らを「かろうじて生きるために必要な食糧を求める」生活に押し込めてしまった。
そして、過去半世紀ほどの間、この悪しきピラミッド全体を監督してきた革命党は、現在、中国に触発された市場社会主義を実践する寡頭政治への転換に向けてゆっくりと進んでいる。これが現実的に意味するのは、党のエリートや官僚、軍の将校たちがマルクス主義の教義を捨て、手を取り合って権力構造の中で現在の地位を守り、重税を課せられ、厳しく管理された民間部門の門番として働くことである。
この取り決めは、現在の権力構造への影響を最小限に抑えつつ、今後数十年間にわたりキューバを発展させるのに十分な経済成長をもたらすものとされている。それが本当に実現するのか、あるいは権力構造全体が大混乱に陥るのかは、まだわからない。
(この記事は「American Thinker」の許諾のもと同サイトの記事を翻訳・要約したものです)
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