スポーツ

大谷翔平を苦しめる手術後の恐怖の正体 村田兆治氏が解説

手術からの復帰は容易ではない(時事通信フォト)

 トミー・ジョン手術から投手として復帰を目指すエンゼルスの大谷翔平(26)が苦しんでいる。693日ぶりとなった登板では1死も取れず5失点KO。2度目の登板も、制球が定まらず2つの押し出しを与え、2回途中で降板となった。試合後、右腕に違和感を訴え、MRI検査を受けたとも報じられている。状況が心配されるが、大谷はいま、どのような困難に直面しているのか──。

 中前打、四球、四球、四球、右前打、右前打。7月26日のアスレチックス戦、大谷は1アウトも取れずに降板した。球数はわずか30球。球速は95マイル(152キロ)にとどまり、決め球のスプリットは1球も投げなかった。開幕前に登板した紅白戦3試合でもまったく制球が定まらず、2018年10月に受けた右肘靱帯再建手術、通称「トミー・ジョン手術」からの復活が、容易でないことが窺える。

「大谷はまだ怖がりながら投げているよ。打者に向かっていかないといけないことを頭ではわかりつつも、体が勝手に反応して(メスを入れた)肘をかばった小さなフォームになってしまっている」

 こう語るのは左脚を高く蹴り上げる「マサカリ投法」で通算215勝をあげた村田兆治氏。いまや大谷のみならず松坂大輔らも選択し“球界の常識”となったトミー・ジョン手術を37年前に受け、2年のリハビリを経てカムバック賞を受賞している。

「この手術は成功率が高いといっても、手術すれば安泰ではなく、術後の努力や執念がないと復活できない。調子がいい時の大谷は、投げた後に、右足に躍動感があった。踏み込んだ左足の膝に体重が乗って、遅れながら出てくる腕が振れていた。今は上半身だけで投げている」(村田氏)

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン