地域社会の崩壊が叫ばれるなか、この先の夜間中学は「希望」になっていくと見城さんは指摘する。
「いまの夜間中学は多文化共生のパイオニアのような場であり、ここで学ぶと多様な人と触れ合って国際感覚が身につきます。加えて、コロナでつらい思いをする子供らの救済の場にもなるし、学歴競争に疲れた子供らが自ら学ぶ楽しさを身につける場にもなる。
もう一度勉強や青春をしたい高齢者の居場所にもなるでしょう。そんなふうな、つい校門の前で足を止めてのぞいてみたくなるような活気と多様性に満ちた夜間中学があれば、その地域全体が、包容力のある生き生きとした場所になるかもしれない」
夜の教室からもれる光は、人生のリスタートを望む人々の希望の光でもある。決して絶やしてはならない。
※女性セブン2020年8月13日号