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甲子園春夏連覇を達成した「琉球トルネード」10年間の苦悩

現在は母校・興南高校の事務員として働く島袋氏

現在は母校・興南高校の事務員として働く島袋氏

 昨年10月、島袋がソフトバンクを自由契約になったというニュースが流れた。甲子園史に燦然と輝く投球を見せた島袋は、5年間で登板2試合の実績しか残せず、寂しくプロの舞台を去っていった。

 島袋は高校卒業後、プロ志望届を出さずに中央大学に進学した。中大を選んだ理由のひとつには、プロで60勝を挙げ、4球団で投手コーチをやって投手育成に定評があった高橋善正監督(元巨人)の存在があった。

 2011年、中大1年生の島袋は春から主戦投手として投げ、5試合1勝3敗、投球回数36回1/3、防御率0.98で新人王を獲得。甲子園での活躍に恥じない成績を残した。しかし1年秋のリーグが終わると、成績不振により高橋監督が解任される。その出来事が島袋の運命も変えた。

 関係者の多くは、島袋の野球人生を変えたのはその翌年、2012年の春だったと語る。リーグ戦開幕カードの東洋大1回戦では延長15回を1人で投げきり、チームはサヨナラ勝ちしたが、球数は226球にものぼった。そして中1日で3回戦に先発し、7回を92球1失点。その後、中6日で日大との1回戦に先発し、8回122球、失点4で3連勝。10日間で3試合、30イニング、441球。現代野球ではタブーとされる起用法だ。

 日大戦の後、島袋は左肘内側側副靱帯に血腫ができ、ドクターストップがかかった。

「周りからは、東洋大戦の延長15回の226球と中1日の先発による酷使で、おかしくなったとよく言われます。でも本当に、その2戦が終わった時点で肩も肘も大丈夫だったんです。ただ、次の日大戦で休める勇気があればどうなっていたのか……」

 島袋はそう語る。当時の監督、秋田秀幸にも聞いた。

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