私の周囲にも何人かサービスを利用している女性がいる。皆一様に「苦手なことに時間を割いているなら、お金を払ってでも寝ていたい」と言う。私がお願いした時は書籍の原稿に追われて2週間、洗濯物が山積みになった瞬間だった。自分が情けなくなり、ぽそっとSNSで弱音を吐くと、サービス利用者の先輩方に励まされて、申し込みをした。結果、部屋も心もスッキリ。
「今の自分の生活を1ミリも変えなくていい人」──メイは理想の結婚相手について、そう強く言っている。これを叶えるためにはナギサの存在は必要不可欠。できないことはできる人に託す。その分、どこかで自分の得意分野でカバーする。ドラマの終わり頃には、そういう生き方を見せて欲しいと願わんばかりだ。
【プロフィール】こばやし・ひさの/静岡県浜松市出身のエッセイスト、ライター、編集者、クリエイティブディレクター。これまでに企画、編集、執筆を手がけた単行本は100冊以上。女性の意識改革をライトに提案したエッセイ『結婚してもしなくてもうるわしきかな人生』(KKベストセラーズ刊)が好評発売中。