コロナで独り勝ちの『モーニングショー』(『モーニングショー』より)
自粛警察は隣組
小林:政治家もテレビに煽られたからね。緊急事態宣言を早く出せ、遅すぎるとさんざん言われて、結局、圧力に屈して出してしまった。地方の知事が飲食店に営業自粛などを要請すると、テレビはそういう強権発動も持ち上げるんだよ。
中川:知事がリーダーシップを示したと。何かやった感が出ますからね。
小林:そうそう。東京都は宣言解除後に「東京アラート」と称し、飲食店への営業制限を継続していたが、法的な根拠なんて何もない。それを指摘するのがメディアの役割なのに、逆に政府や自治体に国民の権利を制限しろ、制限しろと大合唱した。PCR検査して隔離するのだって、国民の権利の制限ですよ。自ら縛ってくれと求めるっておかしいでしょ。ああ、いつからわしはこんなに自由を大事にするリベラルになってしまったんだろう(笑い)。
中川:代わりにリベラル派が強権発動を求めているのだから皮肉です。今回、政治家で一番得をしたのが小池都知事でしょう。コロナ前は存在感がなかったのに、五輪の延期が決まった途端にスタンドプレーを始めて、毎日、記者会見して「今日の感染者は何人」とテレビに映りまくった。おかげで選挙は圧勝です。
小林:選挙直前に『女帝 小池百合子』(石井妙子著)という本で学歴詐称疑惑が掘り返されたのに、それも完全に吹っ飛ばした。コロナ様々だよ。