ライフ

世界に通用する日本の「カツカレー」 意外に古いその歴史

『銀座スイス』の「千葉さんのカツカレー」1870円

 日本人の“国民食”カレーライスとビタミンB1を豊富に含む豚肉のカツ。このふたつを一度に食べるカツカレーは、猛暑で疲れた身体に活力をもたらす絶好のスタミナ料理だが、その歴史は意外なほど古く、1918年に屋台の「河金(かわきん)」がカツ丼にカレーをかけたのが最初といわれている。

 横濱カレーミュージアムの初代名誉館長で、カレー研究家の小野員裕(かずひろ)氏が語る。

「たしかに最古のカツカレーは『河金』ですが、現在のようにカレーライスの上にカツを乗せるスタイルは『銀座スイス』が原型です」

「銀座スイス」が1948年にカツカレーをメニューに載せると瞬く間に人気を呼び、追随する店が続出。とんかつ店や蕎麦屋をはじめ、さまざまな業態の店が独自のカツカレーを売り出し、1950年代以降全国的に広く浸透していったが、現在もその“進化”は止まらない。

 1990年代に登場して市場を席巻したスパイスカレーの“カツカレー”もそのひとつだ。当初、スパイシーな味はカツに合わないとされたが、試行錯誤の末に“進化系”カツカレーとして多くの客を惹きつけている。

「カツカレーは海外でも十分に勝負できる料理。海外進出し、逆輸入されるカツカレーも今後、出てくるかもしれません」(小野氏)

※週刊ポスト2020年9月11日号

スパイスや小麦粉を焦げ目がつくまでじっくりと焙煎するキッチン南海のカレー

関連記事

トピックス

キャンパスライフを楽しむ悠仁さま(時事通信フォト)
《新歓では「ほうれん草ゲーム」にノリノリ》悠仁さま“サークル掛け持ち”のキャンパスライフ サークル側は「悠仁さま抜きのLINEグループ」などで配慮
週刊ポスト
70歳の誕生日を迎えた明石家さんま
《一時は「声が出てない」「聞き取れない」》明石家さんま、70歳の誕生日に3時間特番が放送 “限界説”はどこへ?今なお求められる背景
NEWSポストセブン
イスラエルとイランの紛争には最新兵器も(写真=AP/AFLO)
イスラエルとの紛争で注目されるイランのドローン技術 これまでの軍事の常識が通用しない“ゲームチェンジャー”と言われる航空機タイプの無人機も
週刊ポスト
一家の大黒柱として弟2人を支えてきた横山裕
「3人そろって隠れ家寿司屋に…」SUPER EIGHT・横山裕、取材班が目撃した“兄弟愛” と“一家の大黒柱”エピソード「弟の大学費用も全部出した」
NEWSポストセブン
ノーヘルで自転車を立ち漕ぎする悠仁さま
《立ち漕ぎで疾走》キャンパスで悠仁さまが“ノーヘル自転車運転” 目撃者は「すぐ後ろからSPたちが自転車で追いかける姿が新鮮でした」
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「こんなロケ弁なんて食べられない」『男子ごはん』出演の国分太一、現場スタッフに伝えた“プロ意識”…若手はヒソヒソ声で「今日の太一さんの機嫌はどう?」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《模擬店では「ベビー核テラ」を販売》「悠仁さまを話題作りの道具にしてはいけない!」筑波大の学園祭で巻き起こった“議論”と“ご学友たちの思いやり”
NEWSポストセブン
1993年、第19代クラリオンガールを務めた立河宜子さん
《芸能界を離れて24年ぶりのインタビュー》人気番組『ワンダフル』MCの元タレント立河宜子が明かした現在の仕事、離婚を経て「1日を楽しんで生きていこう」4度の手術を乗り越えた“人生の分岐点”
NEWSポストセブン
元KAT-TUNの亀梨和也との関係でも注目される田中みな実
《亀梨和也との交際の行方は…》田中みな実(38)が美脚パンツスタイルで“高級スーパー爆買い”の昼下がり 「紙袋3袋の食材」は誰と?
NEWSポストセブン
カトパンこと加藤綾子アナ
《慶應卒イケメン2代目の会社で“陳列を強制”か》加藤綾子アナ『ロピア』社長夫人として2年半ぶりテレビ復帰明けで“思わぬ逆風”
NEWSポストセブン
2人の間にはあるトラブルが起きていた
《2人で滑れて幸せだった》SNS更新続ける浅田真央と2週間沈黙を貫いた村上佳菜子…“断絶”報道も「姉であり親友であり尊敬する人」への想い
NEWSポストセブン
ピンク色のシンプルなTシャツに黒のパンツ、足元はスニーカーというラフな格好
高岡早紀(52)夜の港区で見せた圧巻のすっぴん美肌 衰え知らずの美貌を支える「2時間の鬼トレーニング」とは
NEWSポストセブン