米海兵隊は「上陸作戦」に誇りとこだわりがあるという(AFP=時事)
ピューリッツァー賞記者のマーク・トンプソン氏は、キングスタリオンが水陸両用作戦に重点を置いていることが問題だとしている。海兵隊は「水陸同時急襲作戦の輝かしい歴史を再現しようとする執拗な努力」に取りつかれており、「時代遅れのミッション」を想定しているという。米軍による急襲揚陸作戦は朝鮮戦争を最後に行われておらず、「アフガニスタンとイラクでは、海兵隊はどの海岸線からも遠く離れて戦った」のである。
そのアフガニスタンでは、米軍最速のヘリであるチヌークが活躍した。海兵隊も、ほぼ同じ機種であるCH-46(愛称:シーナイト=すでに退役)を運用していたことを考えると、海兵隊がキングスタリオンではなくチヌークを導入することは理にかなっている。
アフガニスタンの丘陵地帯から太平洋まで、海兵隊の任務は多面的にわたるからこそ、大型輸送ヘリをキングスタリオンだけに依存することには反対だ。空軍が先進的なステルス機だけに頼ることができないのと同様に、海兵隊は高価で実績のないキングスタリオンに全面的に期待すべきではない。当然ながら、ヘリコプターにも多様性があるのだ。
(この記事は「American Thinker」の許諾のもと同サイトの記事を翻訳・要約したものです)
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