打算と策謀だらけの“菅新内閣”大臣候補
こんなウルトラCの人事案も浮かんでいる。
「最大の目玉は、仲のいい橋下徹・元大阪市長を民間人枠で総務大臣に起用し、総選挙後の維新との連立の布石にする構想です。もう一人、やはり仲のいい舛添要一氏の厚労相もあり得る」(政治評論家・有馬晴海氏)
安倍首相への“恩返し人事”として、実弟の岸信夫・元外務副大臣を外相に抜擢することで「安倍外交の継承」をアピール。さらに総裁選で争う石破茂氏を防衛相、岸田文雄氏を五輪相などで閣内に封じ込め、「石破にはイージス・アショア撤回の後始末、岸田には五輪中止となる場合の汚れ役になってもらう」(菅側近)という“報復人事”も検討されているという。
そして菅人事の隠された狙いが安倍首相と麻生太郎副総理の“院政”を阻止することだ。先の二階側近がいう。
「細田派からは萩生田、稲田、西村康稔という後継者候補を大臣にして競わせ、最大派閥の分断をはかるだろう。河野を重用するのも麻生派の世代交代を進めて麻生さんを引退に追い込むためだ」
権謀術数渦巻く組閣になりそうだ。
※週刊ポスト2020年9月18・25日号