「彼らのチャンネルの人気企画には『無人島で生活する』『心霊体験をする』『お互いにドッキリをかけ合う』などがあります。企画は常に本人たちがやりたいこと、子どものときにやりたかったことだそうで、『楽しくてやっている』と頻繁に話しています。
やりたいことを追求し、それらを本気で面白がっている等身大で素直な姿勢が好評を博してきました。今回の冠番組は定番の街ブラ企画がメインとなるようですが、計算抜きに、街で出会うものを二人で面白がる様子がひとつの魅力となることが予想できます」(桂木きえ氏)
いわゆる“街ブラ”番組では、ハプニングのような偶然の出会いから面白いやり取りに発展することが多い。これまでもドッキリや検証・実験系動画など、ハプニングを面白がってきた彼らであるだけに、YouTubeでの経験がテレビ番組でも活かせるのかもしれない。桂木氏は続ける。
「6年間、自前のYouTubeチャンネルをメインに活動してきたことで、彼ら二人の間には、独特の空気感が強固に形成されています。いい意味で、マスコンテンツのお決まりの流れや空気に縛られていないのです。
突拍子もないボケや企画を突然繰り出す天才肌のカンタ、そこにマシンガントークでツッコミを入れる豪快なキャラのトミー。この二人のトークからにじみ出る仲の良さ自体が強みになり、ラジオ『オールナイトニッポン0』のパーソナリティという大役獲得にも至っています。マス受けしようとしないからこそ嫌われない彼らの空気感は、テレビコンテンツにも新しい風を吹かせてくれるのではないでしょうか」(桂木きえ氏)
9月4日からは全4回のミニ番組『水溜りボンドが何かするってよ』(テレビ神奈川)が放送され、10月からの地上波冠レギュラー番組を獲得するに至った経緯も紹介される予定だ。爆発的な人気がテレビ出演につながったとはいえ、彼らの今後の活躍が、視聴率を至上命令とするテレビ業界を変革するきっかけとなることに期待したい。
●取材・文/細田成嗣(HEW)