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2020.09.16 07:00  週刊ポスト

在職老齢年金見直しで「長く会社勤めで働く」が賢い選択に

年金をもらいながら働く方法の常識が一変する(時事通信フォト)

 6月5日、年金制度改正法が公布された。表向きは受給者のためになる“改正”という説明がなされているが、実際にはボロボロの年金財政を取り繕いながら、国民が気付かないように「年金はできる限り支給せず、保険料はできる限り取り立てる」という方向へと大きく舵が切られたのだ。

 だが、「年金博士」こと社会保険労務士の北村庄吾氏が「今回の制度変更のなかで唯一の“アメ”」と位置づけるのが在職老齢年金制度の見直しだ。

 これまで、60~64歳に会社で働きながら年金を受け取る場合、給料と年金の合計が月28万円を上回ると超過分の半額の年金がカットされた。月給30万円、年金月額10万円の人であれば、6万円の年金カットとなる。

 それゆえ、“稼ぎすぎると年金が削られる”と考えて、働き方をセーブする人が少なくなかった。それが2022年4月以降はカットとなる基準が給料と年金の合計月47万円へと大幅に緩和される。

 ただ、この制度改正の恩恵に与れる人は極めて限定的だ。

「そもそも60代前半に『特別支給の老齢厚生年金』が受け取れる世代は限られています。男性であれば、1961年4月2日以降に生まれた人は、繰り上げ受給しない限り、60代前半では年金を受け取れない。大半の人にとっては見せかけの“アメ”なのです。

 65歳以降も働き続ける人に対しても、一応の“アメ”はあります。これまで、払った保険料分が年金に上乗せされるのは70歳になった時か退職時だったのが、『在職定時改定』が新設され、在職中でも1年ごとに年金額が再計算されることになった。ただ、これも70歳まで働かせ続けるための“アメ”ととらえられます」(北村氏)

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