新潟の「らーめん処 潤」、千葉の「房総式ラーメン JINRIKISEN」

新潟の「らーめん処 潤」、千葉の「房総式ラーメン JINRIKISEN」

地方に行けなくてもお取り寄せラーメンで仮想旅行

大崎:取り寄せラーメンの課題は、送料の高さ。1食買おうとすると、800円のラーメンに対して送料が1000円以上かかったりする。割高だから3食買おうとなる。その解決策として、1回分の送料で複数店のラーメンを購入できるサイトも登場しています。また、コロナ禍で通販を始める店が増えたので、今後は通販限定メニューが増えるかもしれません。

山本:喜多方ラーメンは試食した中で唯一、有名店の商品ではありませんが、その完成度は通販だからこそですね。スープ、麺、チャーシューをそれぞれ専門業者から選んで、一つの美味しいラーメンが出来上がる。こうした工夫ができるご当地ラーメンはいくつもあると思います。

大崎:ご当地の知恵を集める喜多方のアイデアはすごい。地域おこし的にまとまることで、コストを下げられる効果もあるでしょう。

小林:取り寄せの場合、店の知名度で購入しがちです。でも、ラーメンは全国各地にいろいろな味があり、各地域の中でも店によって味はさまざま。それを知れるのがお取り寄せのよさ。

東京の「飄香」、岐阜の「らーめん あきん亭」、京都の「らーめん錦」

東京の「飄香」、岐阜の「らーめん あきん亭」、京都の「らーめん錦」

山本:我々は店で食べた味に対する再現性の高さなどを評価しますが、取り寄せの本来のよさは、なかなか地方に行けない人が家でご当地の味を食べられること。本当に便利な時代になってきました。

本谷:初めての味を取り寄せるのもおすすめ。食べてみて美味しければ、店に行ってみるというのもありだと思います。

小林:僕は、取り寄せラーメンの魅力は、家でラーメンの仮想旅行ができるところだと思っているんです。

山本:なるほど。今、店によってはホームページで作り方の動画が見られますが、今後はネットで店内の映像や音を楽しみながら、ラーメンを食べられるようになるかも(笑い)。

本谷:それ、いいですね! 動画でこういう人が作っているラーメンなんだとわかると、盛り上がりますね。

大崎:遠出が難しいこの時期だからこそ、いろいろな取り寄せラーメンを試していただき、好きなラーメンを見つけてもらえたら嬉しいです。そして、落ち着いたら、ぜひ現地に行って食べていただきたいですね。

●大崎裕史(おおさき・ひろし)/ラーメンデータバンク取締役会長。約2万5500杯を実食し、「自称日本一ラーメンを食べた男」としてメディアで活躍。

●小林孝充(こばやし・たかみつ)/ラーメンの評論やプロデュースなどで活躍。『TVチャンピオン』のラーメン王選手権の第8回ラーメン王。初代ラーメン大王。

●本谷亜紀(ほんや・あき)/学生時代に『お願い!ランキング』で「ラーメン女子大生」としてデビュー。ラーメン評論家として雑誌・テレビなどで活躍。

●山本剛志(やまもと・たけし)/ラーメン評論家、アメーバブログ『ら~マニア共和国』毎日更新中。『TVチャンピオン』の第6回ラーメン王。

■撮影/中庭愉生

■調理/甲斐優美

※週刊ポスト2020年10月9日号

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