ミスターメロディは前走セントウルSで2番人気に推されながら3着、その前の安田記念では11着と大敗、さらに1番人気だったJBCスプリントで5着に敗れているが、昨年の高松宮記念覇者だ。北九州記念では好騎乗でレッドアンシェルを勝利に導いた福永騎手が、こちらを選んだのはなぜなのか気になる。
アウィルアウェイはCBC賞でラブカンプーの、北九州記念でレッドアンシェルの後塵を拝しているが、まだ観客がいた2月のシルクロードSを勝っている。兄がインディチャンプ、叔父がリアルインパクト、ネオリアリズムとGI馬が顔を並べているほか、やはり伯父にこのレース3着だったアイルラヴァゲインがいる。こちらは川田騎手がダノンスマッシュに騎乗するため。松山騎手に乗り替わった。
近年のGⅠレースと言えばノーザンファームの寡占ぶりが話題になるが、このレースに限っては、過去20年で勝ったのが2008年のスリープレスナイトのみ、2着もミッキーアイルのみで、3着も2頭だけ。それでも今回はあえてグランアレグリアとアウィルアウェイ2頭を推した。かつてはサクラバクシンオーという名スプリンターを送り出した牧場なのだ。ならば、ついでに母父バクシンオーのビアンフェも入れておこうか。
●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。