スポーツ

スプリンターズS 馬券圏内に飛び込んでくる人気薄の傾向は

後悔しない「競馬との向き合い方」を考察する

短距離王を決める一戦

 いよいよ秋のGI戦線が開幕する。スタートが肝心なスプリンターズS、競馬ライターの東田和美氏が分析した。

 * * *
 この時期に行なわれるようになった2000年以降20回で1番人気馬は8勝2着4回3着1回、2番人気馬は1着こそ2回だけだが2着7回3着4回と3着以内に入った回数は同じ。3番人気馬も3勝2着4回3着1回で、1~3番人気がすべて馬券圏外に沈んだことは1回もない。1~3番人気の3頭で決まったことが3回、3番人気以内の2頭が馬券に絡んだことが8回。

 こう聞くと極めて堅いレースに思えるが、3連複が始まってからの18回で払戻金が1000円以下だったのはたった1回。3連単が始まってからの16回で、1万円以下だったの3回しかない。

 つまり3連複3連単ならば人気薄が1頭は絡んでくるということだ。

 人気どころではグランアレグリア桜花賞を勝ち、高松宮記念で猛烈な追い込みを見せて2着、ヴィクトリアマイルは熱発もあって回避したが、安田記念に照準を合わせてアーモンドアイにも勝った。持ち時計がないのがウィークポイントとされているが、1200mを走ったのは重馬場の高松宮記念1回だけ。1400m阪神カップを難なく勝っているように距離短縮は当初の目論見通り。昨年も3歳でこのレースに出走する予定で調整していたぐらいだ。

 ただし周知のような追い込み脚質。右回りで直線の短い中山では届かないことがあるかもしれない。

 相手筆頭のモズスーパーフレアは2番枠で中山5戦5連対。逃げ切りも期待できるが、これだけのメンバーが揃っているだけに、追いつかれた時は掲示板さえ危うくなる。

 ダイアトニック前走重馬場で大敗したが、それ以外は崩れていないし、不利がなければ高松宮記念は勝っていたかもしれないのだ

 以上3頭を1着にした3連単フォーメーションがメインだ。2着3着には人気薄を配しておきたい。

 過去20年で6番人気以下ながら、3着以内に入っのは18頭。そのうち10頭はマイル以下の重賞を勝っており、4頭は2着がある。しかし人気にならなかったのは前走の完敗、あるいは近走の不振から。前走GⅡ、GⅢで掲示板にすら載らなかったのにGⅠで馬券対象になったのが8頭もいる。

 2009年の勝ち馬ローレルゲレイロは前2走、安田記念とセントウルSが二桁着順だったせいか6番人気だった。しかしその前は高松宮記念を勝っている。

 2015年の2着馬サクラゴスペルが11番人気だったのは、前走安田記念が17着で、しかもそこから直行だったからだろう。調教や陣営の意気込みも今ひとつだったのかもしれない。しかし、安田記念の前はGⅡ京王杯SCを勝ってい

関連キーワード

関連記事

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン