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温水洗浄便座 ノズルの汚れが原因で病気になる可能性は低い

温水洗浄便座はこまめに掃除しよう(写真はイメージ)

 いまや必需品ともいえる温水洗浄便座。しかし一方では、衛生面が気になって頑なに利用しないという人も少なくない。温水洗浄便座の基礎知識を、Q&A方式で学ぼう。

Q.「温水洗浄便座の使いすぎはよくない?」

A.「温水洗浄便座の使いすぎで痔や肛門回り、腟の病気になるわけではない」

 大腸肛門病専門医でマリーゴールドクリニック院長の山口トキコさんは説明する。

「慶應義塾大学における3年間の研究では、温水洗浄便座の使用で痔になるという結果は出ていません。ただし、もともと肛門付近に傷がある人や、切れ痔の人の場合などは、温水洗浄が強い刺激となって悪化する場合があります。温水洗浄の使用は10秒程度が理想。それで充分、汚れは落ちます」(山口さん・以下同)

Q.「温水洗浄便座のノズルの汚れが原因で病気になることはある?」

A.「病気なる可能性は極めて低い」

「感染するためには、なんらかの病原体が含まれている水がノズルから出て肛門に付着し、それが体内に侵入して免疫機能に打ち克つことが必要ですが、そうなる可能性は極めて低い上、ノズルから出るのは、もともと水道水で塩素消毒されているので問題ありません。また、ノズルには使用前後に洗浄機能が備わっていますし、こまめにそうじしていれば、衛生面では問題ないといえますね」

 ただし、温水洗浄便座には寿命があるので、ノズルから水が出にくくなったら、新品に交換しよう。

取材・文/廉屋友美乃

※女性セブン2020年10月29日号

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