自宅で過ごす時間が増えたことで全自動雀卓の売り上げもアップしているという
岡田と同じサクラナイツの内川幸太郎は、10年ほど前から所属団体が運営する健康麻雀の講師を務め、麻雀の草の根からの普及に努めてきたプロ雀士である。
「公共の施設で行なわれる健康麻雀教室などは、まだまだ再開できていないところも多い。しかし、コロナによって自宅に籠もってばかりで、孤独死してしまうケースがさらに増えることを危惧しています。それよりは感染対策を徹底した上で、麻雀を楽しむために外出することのほうが健康的ではないでしょうか」
Mリーグによって若い世代が麻雀に感心を持ち、若き日に麻雀に興じたシニア層が今、再び牌を握ることが増えている。違法ギャンブルのダークイメージを払拭した業界の再興を受け、改めて麻雀とは老若男女が楽しめる生涯スポーツであることに気付かされる。
●取材・文/柳川悠二(ノンフィクションライター)
■撮影/藤岡雅樹、井上たろう
※週刊ポスト2020年10月30日号