国際情報

慰安婦像、ベルリンに設置 今後もドイツで増殖の懸念あり

ベルリンの慰安婦像は他と事情が異なる(EPA=時事)

 日韓関係が冷え込んでいる要因はいくつもあるが、2015年末に両国で交わされた「日韓合意」が、文在寅政権になってから事実上破棄されたことは大きい。先の合意ではソウルの日本大使館前に設置された平和の少女像(慰安婦像)を撤去することが含まれていたが、その約束は果たされないままだ。そうした中、ドイツを舞台に、慰安婦像をめぐる騒動が起きた。在韓国ジャーナリストの藤原修平氏が報告する。

 * * *
「慰安婦像」といえば、在ソウル日本大使館前に2011年12月に設置されたものが有名だが、それから9年近くの間、韓国国内だけでなく、アメリカやカナダ、オーストラリアなど世界各国に同様の像が建てられてきた。この1か月ほどは、ドイツ・ベルリン市中心部のミッテ区に新たに設置された慰安婦像をめぐる騒動に注目が集まっている。

 9月28日に除幕式が行われた3日後、茂木敏充外相はドイツのハイコ・マース外相に像を撤去するよう申し入れた。それを受け、ミッテ区は像を設置した当地の「コリア協議会」なる市民団体に撤去するよう命じたが、撤去期限の前日となる10月13日、市民団体側が撤去しないよう裁判所に申請したことを受け、同区は「当面の間は、現状のままとする」と命令の執行を保留した。

 これまでドイツに設置された慰安婦像は、2017年のバイエルン州ヴィーゼント市、今年3月のフランクフルト市の2例があり、ベルリンは3例目にあたる。だが、私有地に置かれたそれまでの2つと異なり、今回はミッテ区の公有地に建てられたという違いがある。

 それ以上に注目すべきは、ベルリンの慰安婦像にはドイツと韓国の政治勢力が関わっていることが読み取れることだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
【無理にやらなくていい&やってはいけない家事・洗濯衣類編】ボタンつけ・すそあげはプロの方がコスパ良、洗濯物はすべてをたたむ必要なし
【無理にやらなくていい&やってはいけない家事・洗濯衣類編】ボタンつけ・すそあげはプロの方がコスパ良、洗濯物はすべてをたたむ必要なし
マネーポストWEB
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
大谷翔平の伝記絵本から水谷一平氏が消えた(写真/Aflo)
《大谷翔平の伝記絵本》水原一平容疑者の姿が消失、出版社は「協議のうえ修正」 大谷はトラブル再発防止のため“側近再編”を検討中
女性セブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン