「後援者」と出会える場所もコロナで激減(イメージ)

「後援者」と出会える場所もコロナで激減(イメージ)

 女優だけではない、男性アイドルやタレントも、同じような理由で「こっそりバレずに」できる仕事を求めていたという。

「ホストと一緒で、経営者や資産家女性のプライベートパーティーに呼ばれて足代をもらう、そのうちスポンサーになってもらって、面倒を見てもらう、ということもありました。元子役ですでにアイドルを引退しているような男性にもそうした需要はありました」(中堅事務所幹部)

 はっきり言って「ヒモ」が仕事になっているのだが、自称でも芸能人だと言い続ければ、芸能活動を助けてもらっているということになる。ただ、こうした生き方は、全て「コロナ禍」により、人によっては一切できなくなってしまっているという。

「パパ活もデートクラブも、プライベートパーティーもほとんど全滅。かといってコンビニでバイトするわけにもいかないし、グレーなビジネスに手を染め始めた駆け出しタレントは少なくありません」(中堅事務所幹部)

 X子やY男が、幹部が言うような「バイト」をしていたかどうかの確証はとれていない。だが、「女優の卵」や「元タレント」といった看板を使っての仕事が一切なかった、というのは事実のようだ。XとYの事件を取材した大手紙記者の話。

「X子は、芸能人として大した実績がなかったにも関わらず、SNS上では自分を女優と言い続け、アピールしていました。そうすることで女優のままでいられると思ったのでしょうが、結果的に、まともに生きるより、手っ取り早い犯罪をしてでも女優を名乗り続ける道を選んでしまった。Y男も本当はアイドルとしては結局芽が出ず、業界を去り、定職につかないまま、周囲から元アイドルと言われるのを嬉しそうにしていたようです。さらに、周囲は元アイドルのY男を利用してやろうという下心を持つ人だらけ。いつか取り返しがつかないことになるのではと危惧していた知人もいたほどです」(大手紙記者)

 X子もY男も、SNSや身近な人々の間では女優やアイドルで居続けたし、それでチヤホヤされることで、芸能人としてはうまくいかなかったことへの鬱屈した気持ちが落ち着いたのかもしれない。だが、活動実績がないにも関わらず「芸能人」として振る舞う生き方を選び、自分で自分の首を絞めた。その末に犯罪が待っていたというのは皮肉である。

「そういうプライドって、自分自身の葛藤というよりは、誰からどういう風に自分が見られているか、だけ。だからコントロールもしやすいんですよ。こちらが理解を寄せる仕草をすると、すぐに心を開く。簡単」

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