「なかでも、『普段から抜けるのですが、感染後はさらに脱毛が増えた』という女性からの相談が多い。女性の方が男性より抜けやすいのか、普段から髪の手入れをするので気づきやすいのかまではわかっていません。長期間に及ぶ病気というのは東洋医学でいうところの血(栄養のようなもの)にかかわる病気であることが多く、毛髪はその血の一部から生成されるといわれているので、どうしても影響が出るのでしょう」(陣内さん)
抜け毛とともに国内外で注目されるのが「脳の霧」だ。
「頭に霧がかかったように物事が思い出せなくなることから『ブレイン・フォグ(脳の霧)』と呼ばれる症状です。具体的には、記憶力や集中力の低下、倦怠感やめまい、日常的な言葉を理解する能力の低下などの認知症状を指します」(一石さん)
7月、新型コロナから回復した50代女性Aさんも「深い霧」に悩まされるひとり。
「頭の中にモヤがかかったような状態が続いています。めまいや頭痛も頻繁にあってとにかく疲れが抜けず、常にぐったりとした状態です」
ブレイン・フォグだけではなく、Aさんのような「激しい倦怠感」や「激しい疲労感」もよくみられる。2か月前に新型コロナに感染した30代男性Bさんがかすれた声で語る。
「もともと体力に自信があったので、すぐに仕事に復帰しようとしましたが、少しでも動くと疲れて座り込んでしまうので、しんどくて復帰どころではありませんでした。3週間ほど休んでから通常業務に戻りましたが、いまも疲労感は続いています」
※女性セブン2020年12月17日号