写真集『ユートピア』を出版した2018年の杉咲花

写真集『ユートピア』を出版した2018年の杉咲花

「『湯を沸かすほど〜』の中野量太監督は、杉咲さんを『非常に感度の高い女優』と称していましたが、杉咲さんは役に対して、すごく丁寧にアプローチする印象があります。

 例えば『愛を積む人』では、長期のロケで役を染み込ませる時間があったことに感謝していましたし、『湯を沸かすほど〜』や、初の朝ドラ出演となった『とと姉ちゃん』でも、クランクイン前から、キャストたちと連絡先を交換し、役の関係性をじっくりと構築していく作業をしていたそうです。セリフだけではなく、身体全体に役を染み込ませることにより、どんな役でも浮いた感じがしません。

 一方で、近年は軽やかさも感じられるようになってきました。その変化について、2019年に公開された映画『楽園』のインタビューで、いままでのように全身全霊で向き合うと精神的な負担が大きくなってしまう役柄のため、撮影中でもオンとオフを切り替えるアプローチ方法を試みたと話していた。

『楽園』の撮影は2018年の8月から11月ぐらいに行われていましたが、その年の年末には『ガキ使』大晦日スペシャルや『芸能人格付けチェック』などのバラエティ特番にも出演し、非常にコミカルな一面を見せました。

 杉咲さんは、『自分自身に先入観を持たないようにしている』と話していました。重々しい役から軽やかな役までレンジを広げ、柔軟性を兼ね備えたいまだからこそ、朝ドラの主人公という長丁場でも、きっと飽きさせない魅力的なキャラクターを作り上げてくれると思います」

 役にじっくり向き合う一方で、“軽やかさ”も身に着けた杉咲にとって、朝ドラという長丁場で喜劇女優を演じるのは、これまでの集大成と言える仕事になるのではないだろうか。『おちょやん』を経て、また女優として大きく成長するはずだ。

●取材・文/原田イチボ(HEW)

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン