ダルビッシュはセパの野球の決定的な違いを指摘している(時事)
米メジャーで活躍するダルビッシュ有は、セパの差について興味深い指摘をしている。パ・リーグではライバルチームの選手同士が互いに高め合う環境があるが、セ・リーグでは足を引っ張り合う体質が根強く残っているというのである。その実例として、パ・リーグではビジターチームにも公平に球場のトレーニングルームを使わせるが、セ・リーグでは使わせない、といった点を挙げている。戦術と組織を重視するセ・リーグの野球と、技術と個を重視するパ・リーグの野球を象徴する話かもしれない。
もうひとつ興味深いのは、このダルビッシュの指摘はネットでは野球ファンの間で論争を呼んで大いに盛り上がっているのだが、テレビや新聞などオールド・メディアはほとんど取り上げていない。それらメディアには、いまだにセ・リーグ優先、巨人優先の体質が残っているのではないか。個々の選手だけでなく、野球界もメディアも新しい時代に踏み出さないと、セ・リーグは復活しないのかもしれない。