さらにふくだ氏は、コロナ禍を舞台にしたドラマならではの“ある側面”にも松下の魅力があらわれていると言う。
「マスクをつけての演技というところで重要だったのが、目のほかに、声と話し方です。SNSのやりとりは青林と美々それぞれのナレーションで進行する形ですが、そのときの松下さんの声がなんとも優しいこと。話す相手により声の柔らかさ・硬さの違いが自然なのもポイントだと思います。
仲の良い後輩と話すときは少し甘えるような柔らかさ、仕事相手には遠慮がちながらも意思の強さが見える硬さ。美々に対しては警戒心を含む硬さから包容力を含む甘い柔らかさへと変化していき、それだけでも心を揺り動かされてしまいます」(ふくだ氏)
松下はシンガーソングライターとしても活動しているだけあって、声の魅力も持ち合わせている。今後も「#あおちゃん沼」にハマる人がどんどん増え続けていくのではないか。
◆取材・文/細田成嗣(HEW)