イベントは、女性は着席したまま、男性が1席ずつ移動して各席ごとに4分間のトークタイムがあり、それを2周するシステムだ。

 愛らしい笑顔が風吹ジュンさん似の60代女性は言う。

「20年前に離婚してから子供が高校生になるまでは一心不乱に働きました。でも一区切りついたところで独り身が寂しくなって、その弾みで会社絡みの方と不倫関係になっちゃったんです。しばらく関係は続きましたが、子供も社会人となった今、ふと安定したパートナーが欲しいと思うようになって。

 一人で生きていくのは不安ですし、一人で死ぬのも悲しいですから。良い人が見つかるまで根気よくお相手を探そうと思っています」

 つぶらな瞳に豊満な体つきが魅力的な岡田晴恵さん似の50代女性は、コロナ禍の婚活ならではの「マスクを外さないルール」はメリットだと言う。

「50代にもなれば顔のシワとかシミも隠し切れないじゃない? こういうイベントでは特に第一印象は大事だから、それをマスクで隠せるのはありがたいかな。それに、マスクで顔が半分くらい隠れているくらいのほうが、互いの会話に集中できるし、顔じゃなくて人柄で判断できる気がします」

「2回目は慎重に決めたい」

 トークタイムが終わった後は、1番良かった人から5番目に良かった人までを紙に記入し、男女ともに1番良いと書いた人がマッチすればカップル成立だ。

 この日、残念ながらカップル成立に至らなかった50代男性は、それでも前向きだった。

「カップルになれなかったとしても、めげたらダメなんだよね。こういうイベントは一期一会だから、次回頑張ろうって気持ちを切り替えないと。カップル成立して外で会って話すとお互いに印象が変わったりして1回限りで終わっちゃうこともあるから、焦りは禁物なんですよ。まあ、僕は1回目の結婚で失敗してるので、2回目こそは慎重に決めたいからね(笑い)」

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