改めて考える「受けるべき検査」「見直すべき検査」
脳と同様に、命に直結する心臓の検査も大切だ。ナビタスクリニック川崎の谷本哲也医師(内科専門医)が指摘する。
「50歳から超音波で心臓を観察する心臓/頚部エコー検査を3~5年に1度受け、心筋梗塞が多くなる60代からは心臓MRI検査を3~5年に1度受けてみてもよいでしょう。これら検査に異常がなく、血圧をコントロールできていれば、80歳以降に再検査する必要性は低くなります」(谷本医師)
年齢を重ねたら「目」にも注意を払いたい。
「視神経の障害で視野が徐々に狭くなる緑内障は70代以上の10人に1人がかかる病気です。できれば40歳から5年に1度、70歳から2年に1度、眼底カメラ検査を受けてほしい。目の病気は自覚症状が少なく、気づいた時は手遅れのケースも多いので、コロナ禍でも定期的な検査を心がけることが基本です」(二本松眼科病院の平松類医師)
どの検査が有効だと考えられているのか、どの年代でどのくらいの頻度で受けるのが望ましいのか。それを知っておくことが、コロナ禍において漫然と「検査のためだけ」に病院に行くことを避けることにつながっていく。
※週刊ポスト2021年1月1・8日号