ビジネス

ブッフェを封じられたホテル 定食やワゴンサービスで巻き返しも

多くのホテルで中止されたブッフェスタイルの食事

多くのホテルで中止されたブッフェスタイルの食事

 一向に収束する気配のない新型コロナウイルスの影響で、徹底した感染予防対策に神経をすり減らしているホテル業界。これまで宿泊客に好評だった館内施設やサービスも次々と利用中止やプラン変更を余儀なくされているが、苦肉の策が思わぬ人気になっているケースもある。ホテル評論家の瀧澤信秋氏が、コロナ禍で知恵を絞るホテルの現場をレポートする。

 * * *
 オリンピックも延期され、コロナ一色だったと歴史の教科書で後世に語り継がれるであろう2020年──。そして、年が明けても再び自粛生活を強いられるなど、コロナ禍はじつに多くのモノやコトを社会から失わせた。ホテルもまた然り。様々なサービスがなくなり変容していることは多くの利用者が実感していることだろう。

 宿泊施設の供食という点でみると、多くのホテルで「ブッフェ」が中止に追い込まれた。ブッフェといえば、多数の宿泊客がひとつのトレイやトング等を共有して料理をピックアップする。直接手に触れる器具だけではなく、咳やくしゃみ、会話などが原因で飛沫が料理へという可能性も想定すると、中止の動きは当然の流れだった。

 ブッフェに代わったのが定食による提供だ。定食とはいえご飯や汁椀はお代わりできるホテルは多くあったが、定食だけにおかず類は“1回だけ”であり、好きな料理を好きなだけピックアップできるブッフェ時と同料金という施設では苦情も出たという。気持ちは分からなくもないが、筆者個人としては定食になったことで、食事や料理を見直すきっかけにもなった。

 もっと若い頃だったらブッフェで何回もお代わりしていたという年齢的な面も大きいが、それ以上に少しずつ盛られた料理に感心したシーンも多々あった。とあるホテルで定食メニューをよく見ると、ブッフェの際に提供されていたメニューと同じ料理が小皿や小鉢へキレイに盛り付けられている。ブッフェ時でも美味しいという印象はあったのだが、少しずつ盛られた料理が格別に美味しく感じた。

関連記事

トピックス

2013年に結婚した北島康介と音楽ユニット「girl next door」の千紗
《不倫報道で沈黙続ける北島康介》元ボーカル妻が過ごす「いつも通りの日常」SNSで垣間見えた“現在の夫婦関係”
NEWSポストセブン
秋篠宮家の長男・悠仁さまの成年式が行われた(2025年9月6日、写真/宮内庁提供)
《凜々しきお姿》成年式に臨まれた悠仁さま 筑波大では「やどかり祭」でご友人とベビーカステラを販売、自転車で構内を移動する充実したキャンパスライフ
NEWSポストセブン
中途採用応募者が急に増えて担当者は困惑(写真提供/イメージマート)
《SNSの偽情報で実害》中途採用に「条件満たさない」応募者が激増した企業、勝手にFラン認定された大学は「少子化の中、学生に来てもらう努力を踏み躙られた」
NEWSポストセブン
趣里(左)の結婚発表に沈黙を貫く水谷豊(右=Getty Images)
趣里の結婚発表に沈黙を貫く水谷豊、父と娘の“絶妙な距離感” 周囲が気を揉む水谷監督映画での「初共演」への影響
週刊ポスト
日本復帰2戦目で初勝利を挙げたDeNAの藤浪晋太郎(時事通信フォト)
横浜DeNA・藤浪晋太郎を大事な局面で起用する三浦大輔監督のしたたかな戦略 相手ファンからブーイングを受ける“ヒール”がCSの行方を左右する
週刊ポスト
宮路拓馬・外務副大臣に“高額支出”の謎(時事通信フォト)
【スクープ】“石破首相の側近”宮路拓馬・外務副大臣が3年間で「地球24週分のガソリン代」を政治資金から支出 事務所は「政治活動にかかる経費」と主張
週刊ポスト
15人の大家族「うるしやま家」(公式HPより)
《ビッグダディと何が違う?》フジが深夜23時に“大家族モノ”を異例の6週連続放送 今、15人大家族「うるしやま家」が人気の背景 
NEWSポストセブン
自身のYouTubeで新居のルームツアー動画を公開した板野友美(YouTubeより)
《超高級バッグ90個ズラリ!》板野友美「家賃110万円マンション」「エルメス、シャネル」超絶な財力の源泉となった“経営するブランドのパワー” 専門家は「20~30代の支持」と指摘
NEWSポストセブン
高校ゴルフ界の名門・沖学園(福岡県博多区)の男子寮で起きた寮長による寮生らへの暴力行為が明らかになった(左上・HPより)
《お前ら今日中に殺すからな》ゴルフの名門・沖学園「解雇寮長の暴力事案」被害生徒の保護者らが告発、写真に残された“蹴り、殴打、首絞め”の傷跡と「仕置き部屋」の存在
NEWSポストセブン
濱田よしえ被告の凶行が明らかに(右は本人が2008年ごろ開設したHPより、現在削除済み、画像は一部編集部で加工しております)
「未成年の愛人を正常に戻すため、神のシステムを破壊する」占い師・濱田淑恵被告(63)が信者3人とともに入水自殺を決行した経緯【共謀した女性信者の公判で判明】
NEWSポストセブン
指定暴力団山口組総本部(時事通信フォト)
《外道の行い》六代目山口組が「特殊詐欺や闇バイト関与禁止」の厳守事項を通知した裏事情 ルールよりシノギを優先する現実“若いヤクザは仁義より金、任侠道は通じない”
NEWSポストセブン
志村けんさんが語っていた旅館への想い
《5年間空き家だった志村けんさんの豪邸が更地に》大手不動産会社に売却された土地の今後…実兄は「遺品は愛用していた帽子を持って帰っただけ」
NEWSポストセブン